「余命を伸ばせる=治療は成功」は本当か
がんの三大治療法である
「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」は
原則的に、がんの根絶を目指す療法です。
一方で、
正常な組織や細胞も傷つけ、
患者さんの生命力を弱めてしまいます。
それでも医師は、
「余命を1年も延ばせて、治療は成功だった」
といいます。
しかし、
当人としては、ヨボヨボの状態になって
心身の自由を失ったまま1年を長く生き延び、
「あぁ、自分の人生、幸せだった」と
笑って逝くことができるでしょうか。
医師の考える成功と、
患者さんの願う成功は、
こんなにも大きな隔たりがあります。
しかも、
手術によって体の機能が損なわれれば、
食欲も落ちるでしょう。
がんを叩く作用の強い抗がん剤を使えば、
体の自由も奪われます。
髪の毛もごっそり抜けるかもしれません。
そのうえ、
莫ばく大だいな治療費がかかります。
食事もできず、体の痛みも激しく
ADL(日常生活動作)もQOLも低下すれば、以前と同じ生活に戻るのは、ますます難しくなります。
65歳を過ぎて、
がんを治すための治療を受けると決めた場合には、
そのことまで見通すことが重要です。
自分でわかっていて治療法を決めるのと、
医師や家族に勧められるがままに治療を受けるのでは、
心のあり方がまるで違ってきます。
私はもう犬を飼ってないので
偉そうな事は言えないけど、
ワンコにも言えるよね。